怪しいTOEIC運営組織

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TOEICはどんな組織が運営しているのか

今人気のTOEICですが、不思議なことがいっぱいあります。
日本には英検があるのになぜTOEICがあるのか、とか、TOEICの組織ってかなり儲かっているんじゃないの、とかです。
先日たまたまネットで面白い記事を見つけたので、転載いたします。

 

 

先週から始まったジャパンタイムズによるTOEIC特集の連載が、ここに来て、立花隆の田中金脈追及劇のような厳しい姿勢に転じています。きょう、オンライン版に掲載された記事は、タイトルからして、

 

Where does the money go?

 

と、ストレートです。 "the money" という言い方は "that money" と同じですから、「あれだけの、あのお金、果たしてどこに流れて行くのか?」というトーンの見出しです。

 

そしてその下に、

 

Nonprofit IIBC takes in \8-9 billion annually from English test fees (非営利法人 IIBC の英語検定料収入は年間80-90億)

 

とあります。財団法人の年当たり平均所得はおよそ6,000万円だそうですから、TOEICの80とか90億というのは「すごい」としか言いようがありません。しかも公益法人だということで税制上も優遇されます。いずれにしろ、この時点で、何で非営利の公益法人がこんなに稼ぐんだと思わせるよう仕向けています。うまい見出しです。

 

(中略)

 

俄然、おもしろくなるのが後半です。こういった財務関係の数字からはわからないが、草創期からTOEICからの資金が流れている一群の営利企業その他の正体不明の団体にスポットライトを当てています。

 

最初に取り上げられているのが 、出資関係が定かでないものの、International Communications School (以下 ICS )という営利企業。IIBCと同じビル内にあり、しかも、ICS の前取締役が IIBI の新理事長になっているという意味で密接な人事交流がうかがわれます。何をやっている会社かと言うと、TOEIC サイドに言わせると事業に関わるプロモーションだそうですが、なんでまたTOEICの普及のために営利企業と組む必要があるのかと問われると、口を閉ざしてしまうとのこと。

 

しかし,具体的には ICS は公式問題集の発売元である他、IIBCとICS自体を主たる顧客とする E-Communications といったPCベースのテストやデータ処理あるいは Challenge for the TOEIC Test なるプログラムを手がけている子会社を通じて事業を行っています。わたしの見る所、一冊あたり約3,000円という公式問題集からの売上はかなりの収益をあげるビジネスであるはずですが、別法人の会計に属することですから、IIBC の収支には表れないわけで、何かからくりがあるんだろうなと疑ってしまいます。

 

一方、この IIBC は、渡辺会長の個人的なからみで漢詩同好会的な団体を後援したりと、財団の私物化という非難を浴びそうなことに手を染めてもいます。一番変なのが、ビューティフルエージング協会の会員になっていることです。この団体、IIBCと同じく経済産業省所管の社団法人で、商務情報政策局という部署が担当していますが、「美しく老いる」という団体名と商務情報政策とどう関係があるんだと不思議です。(事業内容を見ると、法人だけが年20万円以上の会費を払って会員になることができ、会員のため、カラオケ、料理教室、囲碁の会、さらには相撲見物といったイベントが並んでいます)

 

いずれにしろエージング協会のサイトの左上をご覧になっておわかりのとおり、ビューティフルエージング協会の会長である渡辺弥栄司氏は、IIBCの会長(先般、突然辞任したとのニュースもあるので、それが本当なら元会長)と同一人物。しかも、このウェブページを見ると、エージング協会は、なんと自分で設立した公益法人。ということは、公益法人である IIBC の会長が別途公益法人をみずから作った上、ちゃっかりその会長に収まり、IIBC から会費を納入させているわけで、誰がどう見ても、 conflict of interest(利益相反)があります。
(以下略)

 

日向清人のビジネス英語雑記帳より

 

ジャパンタイムズの記事はこちら

 

 

また、このページよりリンクされている「波打ち際の考察」の記事ですごいのがあります。

 

TOEICが経済産業省管轄なのは、会長が通産省の元局長だから

 

TOEICとの関係を追及された経済産業省の貿易振興課の担当者は、雑誌記者に対して次のように言ったらしい。
「財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は、国際的なビジネスコミュニケーション能力の向上を目的に設立されたため、旧通産省の企業の国際展開を支援する部署の管轄となった。決して、IIBCの会長が通産省出身だからという理由ではない」

 

なぜ断言できるのだろう。
元通産省局長でもあるTOEIC会長の著書は読まれていないのだろうか。

 

『125歳まで、私は生きる!』の文庫本p106には下記のように書かれている。
「TOEICを普及していくには、文部省(現文部科学省)の障壁があまりにも大きかった。当時、教育産業への参入には厳しい規制があり、いとも簡単に潰されかねなかった。
私は一計を案じ、古巣の通産省を巻き込むことにした。貿易振興・輸出増進のために、日本企業に対し英語教育による人材の育成を図るという名目で、通産省に許可を求めた。つまり、通産省を後ろ盾にすることを考えたのである」

 

ようするに、「国際的なビジネスコミュニケーション能力の向上」というのは建前だった。なんとか通産省を巻き込んで財団法人にしたかった。
(以下略)

 

波打ち際の考察より

 

他にも以下の記事があるので興味ある方はどうぞ
TOEIC高齢会長と親密女性「私物化経営」の実態(フライデー2009年6月12日号)

 

 

うーん、大丈夫かTOEIC。
個人的にはTOEICは英語力を見る試験として問題がありすぎて見放しつつありますが。