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英語は2番目の武器にすべき

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 特に若い人で、英語の得意な人、好きな人はハマりやすいので注意したほうが良いと思います。英語が出来るという理由だけでは仕事はあまりないのです。仮に英語で飯を食ってく仕事に就けたとしても、周りは同じように英語が好きな人がひしめく、かなり競争の激しい世界です。お給料もそれほど良くはありません。

 

 一般に英語が好きで英語ばかり勉強した場合、最終的に選択肢は大きく3つあります。

英会話学校の先生(民間)

 海外の4年制大学を卒業すれば、まずなれます。ただし敷居は低いですが、生活はかなり厳しい状況になります。給料は安いし、将来性はあまりありません。大手英会話学校で管理職として出世していこうとすると、英語力より営業力が必要です。パートタイムだともっと大変です。大体どこも時給は2500円以上ありますので一見高給に見えますが、授業時間が40分とか50分の場合が多いですし、休憩時間中も何か忙しいですが給料は大体つきません。さらに1日の授業が何コマなのか安定しませんし、1コマしかないのに出勤するはめになることもあります。病気や休暇のための休みも取りづらいです。結局、社員でも年収400万円はなかなか超えないし、パートタイムなら年収200万も難しいでしょう。英語力のある主婦が空いた時間を利用してパートタイムというのが一番現実的な気がします。ちなみに中高の学校の先生は公務員で、立場も待遇もかなり異なります。ただしこちらは教員免許が必要ですのでお間違いなく。

翻訳家

 英語が好きで勉強する人の大半が一度は翻訳家を考えると思いますが、非常に競争の激しい世界です。インターネットの発達で英語が得意な家庭の主婦も競争相手になります。完成度や時間厳守を求められますので仕事は大変ですが、お給料は歩合制でたいしてよくありません。実力があれば相応の収入も可能ですが、この英語ブームの中で突出した実力をつけることはかなり難しいでしょう。結局、自由な時間で出来るからとか、好きだから収入は二の次、といった理由でないと難しいと思われます。逆に言うとそういう人が競争相手なのです。もちろん一流の翻訳家になれば収入は増えますが、相応の覚悟が必要です。

通訳

 これも英語を学ぶ人なら誰もが一度は憧れるでしょう。ですが、かなり大変な仕事です。というより、トップの通訳者になれば1000万円も超えますが、大半は300万円もありません。下積みの間を乗り切るのは大変でしょう。収入が殆どない状態で英語の勉強をし続けなければなりません。他に比べれば将来性もありますが、暗いトンネルを耐えて通って行く覚悟が必要です。

 

 こう考えると、英語だけで食べていくのは大変なのです。
一方、別に技術なり知識があってあって、それプラス英語力がある場合、これはかなり有利です。どこでも英語の必要性が高まってきています。通常の技術・知識・能力に加えて英語が出来ると、給料も増えますし、転職も有利になります。最近外資系の仕事も増えていますが、英語力は大きなアピールポイント、逆に言うと英語力がないと大きなハンデキャップになりかねません。なので、プラスアルファで英語力があるのは非常に有利なのです。かと言って、そういう場合ですと、それほど高い英語力は求められません。TOEIC800点代後半もあれば十分ではないでしょうか。それだけあれば、おそらく仕事で十分に英語を使うことが出来るでしょう。なので英語が好きだからといって英語の道を歩むのではなく、普通の会社に就職して下さい。英語力があれば、その時点で自分を差別化出来ます。入社したてで仕事が出来るとかできないとかあまり差はないじゃないですか。でも英語が出来るのは大きなアドバンテージです。それに英語が得意だと、何かとそういう仕事を任されます。周りは英語の苦手な人が一杯で、そういう仕事からは逃げようとするので、自然と回ってくるのです。そしてそういった仕事をこなすほど自分の英語力と評価は上がっていくのです。

 

 もし高校生で、英語が好きで将来英語に関わった道を歩みたい人は、英文学科ではなく、海外留学で他の学科の大学に行って下さい。どの学科に進もうが、4年間留学して大学に行けば、かなりの英語力がつきます。会話力だけなら日本で20年以上コツコツ勉強してきた人よりはるかに上です。上記3つの道に進みたいのなら、卒業してからもう一度考えて下さい。おそらく大学で学んだことと英語力を活かして他の職種に就いたほうが良い人生を送れると思いますが。

 

英語が好きだからといって英語の大学や仕事についてはいけない。英語は2番目の武器にしたほうが仕事は楽だし給料も良い。高校生なら海外の大学を検討すべし。